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2011年7月23日 (土)

ペンギン・ハイウェイ (森見登美彦)

郊外に突如ペンギンたちが現れるようになった事件について、小学4年生のアオヤマくんが、クラスメイトのウチダくん、ハマモトさんと「研究」することになった。彼は、近所の歯医者さんで働くお姉さんと仲が良くて、チェスを教えてもらったりする仲だったのだけど、ある日、お姉さんがペンギンの出現に関わっていることがわかって…。この町で一体なにが起こっているのでしょう?

森見登美彦お得意の、京都の大学生が主人公ではないのでパスしていたのですが、最新刊「四畳半王国見聞録」に出て来る小学生が「ペンギン・ハイウェイ」と関係があるのかどうか気になっていたのです。

たくさん研究して頭のいい大人になることを目指す、常に冷静で、クラスメイトに苛められても怒ったりしない、おっぱい星人アオヤマくんが、ペンギン以外にもいくつも並行して調査研究していくと、どうやら問題はひとつに集約されていくのでした。

いきなりペンギンが現れるという奇想天外な出来事の「謎解き」に惹かれて、ページを繰る手が止まりません。謎解きをする小学生が主人公とはいえ「名探偵コナン」とは真逆のキャラ設定も可笑しい。

ウチダくんは宇宙に興味があって、ブラックホールとかワームホールのことを知ってるし、ハマモトさんは相対性理論の本を読んでる勉強家。このあたりが布石になってるから、これはやっぱりSFなのでしょうか?

読み終えて「あれは夢だったのかな」という、ちょっぴり切なく、不思議な感覚。アオヤマくんが中学生になったとき、また小説に登場させてほしいものです。

お勧め度:★★★★★

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