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2011年5月 9日 (月)

墓場の少年 (ニール・ゲイマン)

イギリスの作家ラドヤード・キプリングの「ジャングル・ブック」に影響を受けて書かれた小説の原題は「THE GRAVEYARD BOOK」です。「ジャングル・ブック」が、オオカミに育てられた少年が幾多の冒険を経た末に人間界に戻る話であったように、「墓場の少年」では場所が墓場に、親代わりが幽霊になっています。

冒頭、主人公の少年(赤ん坊)が殺人鬼の魔の手を逃れるシーンがまさにホラー映画ですが、分類としては児童書なので全体にはそれほど怖くはありません。映画「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のような怖さといえばわかっていただけるでしょうか。ダークで不気味だけど愛嬌があるんです。

ミスター&ミセス・オーエンス夫妻(幽霊)に預けられた赤ん坊はノーボディ(Nobody=誰でもない)・オーエンスと名付けられ、サイラスが後見人として、墓場の外の世界から食べ物を調達してくることになりました。通称「ボッド」(noBODy) は墓場の幽霊たちに守られて、すくすく育ち、人間の少女と出会ったり、グール(食屍鬼)の世界に連れ去られたり、学校に通ったり、様々な冒険をすることになります。ボッドは、何世紀も前に埋葬された幽霊たちの話を聞いて育ったので、歴史の裏話に詳しいあたりが可笑しい。

そもそもボッドと彼の家族は誰に、何故、命を狙われたのか。サイラスとは一体何者なのか。よくできた異色ファンタジーです。

お勧め度:★★★★★

「幽霊が赤ん坊を育てる?」
最初に疑問に思ったのが「幽霊が赤ん坊を抱くことができるのか」。なにやら幽霊たちの会議の結果、赤ん坊に(墓場での)特別在住権を与えたことで、幽霊が見えたり、壁抜けができたりするらしいので、幽霊に触れることができるのでしょう、たぶん。

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