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2011年5月19日 (木)

孔雀狂想曲 (北森 鴻)

下北沢の骨董店「雅蘭堂」(がらんどう?)を営む越名集治が主人公。「越名」を「古品」に引っ掛けてあるようです。本作は以下の8編から成っています。
  1. ベトナムジッポー・1967
  2. ジャンクカメラ・キッズ
  3. 古九谷焼幻化
  4. 孔雀狂想曲
  5. キリコ・キリコ
  6. 幻・風景
  7. 根付け供養
  8. 人形転生

下北沢といっても、外れのわかりづらい場所にあることもあって開店休業状態の骨董店。押し掛けアルバイト女子高生・長坂安積や、所轄の生活安全課の警察官・石森、あくどい同業者・犬塚らとの関わりの中で「古いモノ」が人から人へと渡っていくエピソードが綴られます。人が死ぬこともありますが、直接現場を見て推理するわけではないので生臭さはなく、人の業や恨みも昇華した「軽さ」が特長です。

骨董品の世界はよくわかりませんが、この本を読むと犯罪まがいの取引も多々あるようで、それこそ「生き馬の目を抜く」世界のようです。曲がりなりにもその世界で生きているということは主人公がそれなりの鑑定眼を持っている証拠でしょう。ぼんやりしているようで、意外と勘が鋭いようです。

肩肘張らずに楽しめるライト・ミステリーとしてお勧めです。

お勧め度:★★★★☆

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