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2011年5月 1日 (日)

パズルの軌跡 (機本伸司)

「神様のパズル」の続編です。その後、無事就職した綿貫基一に、ネオ・ピグマリオンという見知らぬ会社から、天才少女・森矢沙羅華に、若者の失踪事件の調査を依頼してほしいと頼まれる。精子提供者である森矢と母親が結婚したため、穂瑞から森矢姓に変わった沙羅華は、ふつうの女子高生として生活を送っていた。そこにまたややこしい話を持ち込んだ綿貫だったが…。

人工授精で生まれた沙羅華は、父親に望まれて生まれてきたわけではないことがトラウマになっていて、綿貫にも「人間ってなに?」と問いかけます。そうして悩むのは「自我」があるから。「死んだほうがましだ」と思っている自殺志願者同様、もしも自我を消すことができれば悩みも消えて幸せになれるはず、という筋書きが浮かび上がってきます。

綿貫と沙羅華が失踪者を追っていくうちに「神様のパズル」の命題だった「宇宙を作る」に引っ掛けて「内宇宙を作ればいい」という方針と、沙羅華の専門である加速器が絡んできて、例によって綿貫は置いてけぼりを喰う羽目に…。

過去の経緯を踏まえた組み立ては秀逸なのですが、物語としては多少盛り上がりに欠けます。沙羅華の魅力不足かなぁ。綿貫はひそかに好意を寄せているのですが、沙羅華は全く無頓着。理屈っぽくて自分勝手。頭は良くても(家族も含めて)人とどう付き合えばいいかわからない。対人関係が成立しないキャラではむずかしいかもしれません。(残念)

お勧め度:★★☆☆☆

冴えない主人公が天才少女といっしょに島に乗り込んで…というのは、西尾維新の戯言シリーズに似てるかな。番外編として「神様のパラドックス」というのも出ているのですが食指が動きません。(ごめんなさい)

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