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2011年4月 3日 (日)

アイダ王女の小さな月 〜 魔法の国ザンス (ピアズ・アンソニー)

ユーモア(駄洒落)ファンタジー「魔法の国ザンス」シリーズも21巻目。原題は「FAUN & GAMES」。フォーンとは、上半身が人間で下半身が山羊。フォーンのフォレストは、サンダル木の守護精霊なのですが、友人のフォーンが突然失踪し、精霊を失った木靴木は魔法の力を失い「おぞましい」マンダニアの木と同じになってしまうのです。木靴木を救うには、新しい守護精霊になってくれるフォーンを見つけるしかない。というわけで、よき魔法使いハンフリーの助言に従って、フォレストは夢馬インブリと「アイダ王女の小さな月」(プテロ)に旅立ったのでした。

久しぶりにザンスを訪れると人間関係…いえ、人間だけじゃなくてセントールとか人喰い鬼とかゾンビとかの相関関係がわからなくて戸惑います。そこで Wikipediaの「魔法の国ザンス」でちょっと復習。

プテロとは、ザンスに生まれてくる予定の者(存在予定者)たちの世界でした。しかし、なぜかそこにもアイダ王女がいて、彼女の頭のまわりを月が、球形ではなくピラミッド型の月が回っているのです。どういう理屈だかわかりませんが、なんだか嫌な予感がします。それって入れ子が無限に続くのでは…? おまけにプテロでは時間の概念がまったく違います。破天荒だけど、陽気で騒々しくて愉快。フロリダ在住だというのも頷けます。いかにもアメリカ人らしい。

英語の駄洒落を日本語に翻訳するのは苦労すると思います。フォレストたちが開けた土地に出たと思ったら、いきなり犬が吼え出してビックリ。そこは Barking Area(Parking Areaの駄洒落)だったのです。こんなのが続くとフォレストでなくても疲れてしまうのですが、適度にロマンスも盛り込まれているので退屈はしません。

木靴木の精霊フォーンを探す旅なのに、次々にいろんなクエストに出ることになって東奔西走、右往左往のフォレストたち。途中で結末は見えたのですが、最後には(よき魔法使いハンフリー=著者ピアズ・アンソニーの考えどおり?)収まるところに収まってめでたし、めでたし! いつもどおり、満足の1冊でした。

お勧め度:★★★★★

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