そうか、もう君はいないのか (城山三郎)
以前ご紹介した「落日燃ゆ」の著者・城山三郎が書いた、奥さん(容子さん)との馴れ初めから、癌で亡くなるまでを描いた私小説です。容子さんの愉快な人柄や、日常のささやかな出来事など「これ、かなり照れくさかったんじゃないかな」と思うようなことも淡々と記されていて、微笑ましい手記でした。 城山三郎が名古屋出身だとは知りませんでした。終戦直後の「栄町」と言われても想像するしかありませんが、栄あたりが繁華街であることは変わらないので身近に感じます。 城山三郎の「妖精」が天に還り「そうか、もう君はいないのか」と、ひとり呟く。
深夜
生きていることの
おまえの寝息がやむと お勧め度:★★★★★ |
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