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2010年8月 4日 (水)

氷上都市の秘宝 (フィリップ・リーブ)

レン・ナッツワーシー15歳。「死の大陸」の片隅に眠る、かつての氷上都市アンカレッジに住んでいる。平和な日々に物足りなさを感じていた彼女の心の隙に付け込んだのが、盗賊「ロストボーイ」。狙いはアンカレッジの図書館にある一冊の本。口車に乗りこっそり持ち出した挙句、彼らの本拠地に連れていかれるはめに。さらに途中で海賊狩りにあい、水上都市ブライトンで囚われの身になってしまう。そこにいたのは、昔両親を裏切ったペニーロイヤルだった。一方、トムとヘスターは愛娘を救おうとあとを追う。最終戦争後の遥かな未来、移動都市が互いに食い合う奇妙な世界を描いた「移動都市」クロニクル第3弾。

両親(トムとレスター)の冒険譚を聞いて育ったレンは、アンカレッジでの平和な暮らしに退屈していました。そのために盗賊の口車に乗って、アンカレッジ図書館から1冊の本を盗み出し「わたしも連れていって!」。「おい、そんな奴の言うことを信じちゃだめだ!」と叫びたくなります。トラブルに巻き込まれるのがわかっていて、見ているしかない歯がゆさもあれば、逆に「バンっ」と銃砲一発で死んでしまったり、なかなか刺激的な展開を見せてくれます。

反移動都市連盟「グリーンストーム」の最高司令官「ストーカー・ファン」はいわゆるサイボーグ。生前出会ったトムのことをかすかに覚えているので、いずれトムと再会するのを楽しみにしていたら、ファンが部下の裏切りにあってバラバラに壊されて」しまいます。がっかりしていたら、壊れたはずの腕が勝手に動き出して…おまえは「アイアンマン」か!?。(笑)

ブライトンは、イギリス南部の港町。沿岸に白い建物が並ぶ美しい街です。本場の Fish & Chips は油っこかった。桟橋の遊園地は水上都市ブライトンにもあるようです。この物語はフィクションですが、現実の都市のイメージを重ねる楽しみもあります。

本国では「移動都市」の前日譚も出ているとか、第2部も計画されているとか。それも楽しみですが、まずは創元SF文庫から4巻目の完結編が出版されるのを待ちましょう。

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